そのひぐらし

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私の外的環境を去って...

ということで「没入」という行動について少しばかり考えを述べたい.というのは,以前ここに書いた身体・精神構造の機械化,インターネットの世界への移住ということに関して,「没入」という語をキーワードとして季刊雑誌に書かれていた記事に触発されたからである,と正直に言っておく.つまりここに書こうとしていることの元ネタは「inter communication」という季刊雑誌にあるのです.
「没入」の探求とは,おそらく私の求めた「普遍的な存在」「完全な視点」というものにも似たものである.簡単に言えば「自分の身体から去る」,ある領域から別の領域への越境という行動であり,ヴァーチャル・リアリティのテクノロジーをめぐる言説編成において,かなり華々しく表面化してきたものと言えよう.映画の歴史の中では,商業性の高い映画の持つ傾向として,「主観」ショットの急増,「乗り物」のシークエンスなどにその探求の姿勢が見いだされる.さらに最近ではCGなどを利用し,ゲームにおける「リアルさ」が飛躍的に上がったこと,テーマパークなどに見られる,映像とライドを組み合わせたアトラクションなどが別の領域への越境と没入を引き起こす装置としてあげられる.こういった言説編成は今でこそ注目され,もはや自明のことであるかもしれないが,かつてこのようなモノが取り上げられなかった時代にも,テレビのCMなどに古くから見られたという.「この○○のテレビは,あなたのリビングを世界中のあらゆる場所に変えることでしょう.」という文句は,日本ではあまり聞き覚えがないかもしれないが,この発言が,没入の探求という姿勢そのものであることは明らかであり,そのテレビをリビングで見ている彼,または彼女が,その人の「外的環境を去って」,身体を捨てて,世界中を旅するのであろう.こうした没入体験の探求は文化的トポスとして,直接的な物理的環境以外の現実に没入したいという「人類の集合的欲求」と捉えられてきた.そこには私が「旅をすることの必然性」としたような旅行のメタファーというものも見えてきて非常に私を興奮させるのだが,私はここでこの現在的状況に「待った」をかける必要も感じる.それは,この欲求の解消手段の延長上にどのような未来が予想されるか,ということを考えるに至って,結局求められる「リアリティ」とはこの現実であり,それは越境というよりは完全なる「世界の複製」に過ぎないのではないか,ということだからだ.つまり私には,人が生み出すバーチャル世界は現実世界とは切り離された自由な世界というよりは,その補完物(延長)であったり,もしくは予言的なものである,という位置づけが見えてならない.
ゲーム以前,つまりテレビや映画までのそれは,「インタラクティブ」という点で没入に限界を与えていて,その中で受動的な没入体験をした人間は,変えられないストーリーの主人公であった.ゲームやネットによる異空間への能動的な没入的関わりは,それを解消したかのように考えられるだろう.いや,確かに没入に関してはある程度の完成を見たのかもしれない.近い将来には感覚をも没入先にコネクトできる装置が開発されるかもしれない.しかしその没入先はあくまで「世界」であり,人間が支配する「社会」が存在する.そこでは自制的に生み出されるルールによって,より多くの人間が没入するほどに現実と似た様子を呈していくことが予想されはしまいか.私は「没入」の背景に,逃避にも似た「ある普遍性への回帰(欲求?)」を感じるのだが,彼らがそのようなモノを抱いて「没入」を探求するのであれば,ヴァーチャル・リアリティのテクノロジーによる没入に限界を感じる.
私はここにおいて,「没入」の探求をあきらめた一人の若者,と自分を紹介するつもりはない.私の外的環境を去って,というのは私のたどってきた「普遍への恋慕」でもあろうし,死への興味,旅のメタファー,「母を捨てろ」のメッセージなど,たくさんのものに反映されている言葉であろう.私は「虚構こそがリアリティ」という現在的傾向において,いつの間にかその支配関係が逆転し,虚構がリアルを支配してしまうのを待っているつもりだ.そうしてそこに住む日を夢見ている,,,,,,,が,まぁ不可能でしょうね~.
おやすみ.今日は9時からビザ取得の面接だぁよ.
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  1. 2005/06/09(木) 03:25:51|
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